「精子の老化は自閉症に関連?父の高齢化と次世代への影響」
こんにちは、Michiです。今日は医学レポでう。
ダイヤモンドに載っていたコラムで、私にも非常に興味深いものがあったので紹介したいと思います。
その内容というのが、高齢出産のリスクについてです。
実は私の彼はいわゆる高齢男性です。私は30代なので、高齢カップルではないですが、少なくとも男性が高齢の場合のリスクは考えておかないといけません。
決して子作りをしているわけではないですが、男女の仲である以上、いつ授かるかはわからないですからね。
ということで、今回は親の年齢が子供に与える影響について、最新の研究結果も踏まえてレポートしたいと思います。
これまで、高齢による子供への影響というと、母親の年齢だけが問題になると考えられてきました。
というのも、卵子は女性がうまれたときから体内にもっているもので、年をとるとともに卵子も老化していくのに対し、精子は常に新しく精製されるため、年齢の影響を受けないとされていたからです。
しかし近年、父親が高齢の場合も子供に影響が出るかもしれないことが統計学的、科学的にわかってきました。
さっそく詳しく見てみましょう。
母親が高齢だと、子供がダウン症になる確率が高くなる
まずこちらは既に皆さんご存じのことだと思います。
お母さんが高齢出産だと、ダウン症の子供が生まれる可能性が高いという情報です。
これは先程も言いましたが、女性の体内には産まれたときから卵子がたくさんあり、おおよそ毎月1回、卵巣から卵子が1つか2つほど排卵されます。
卵子は20歳のお母さんなら、20年分の紫外線や電磁波、放射線、食品や医薬品、ホルモン、ストレス物質などの影響をお母さんと一緒に受けてきたことになります。
40歳のお母さんなら、当然40年分の様々な影響を受けており、その分卵子の遺伝子(染色体)に影響が出ている可能性が高くなります。
その遺伝的な異常が大きいと、そもそも着床できなかったり、着床後の成長ができずに化学(初期)流産してしまいまう。
これらが高齢だと妊娠しづらくなる理由の一つですね。ほかにも卵巣が衰えてくることで妊娠維持のための十分なホルモンが分泌されないことなどもあります。
しかし、ダウン症のように妊娠の維持や生命に関わるような遺伝子異常じゃない場合は、成長はしますが、障害を持った状態で生まれてくることになります。
そのようなことから、出産年齢が上がるほど子供に遺伝的な障害が出る可能性が高まるのは納得できますね。
卵子の老化による障害のなかでも、ダウン症はとくに多い障害です。賛否ありますが、生む前に調べる方法もあります。
ダウン症は染色体異常のため、赤ちゃんの体液が含まれている羊水を検査することで発見できるのです。
検査の結果、「産まない」という選択をする女性もいるようです。ダウン症は産む前にわかる障害ということです。
その一方、父親が高齢の場合に増えるという自閉症は、出産前に確認することはできません。次は、高齢男性のリスクについて詳しく見てみましょう。
父親が高齢だと、子供が自閉症になる確率が高くなる
この情報は、最近の新しい情報でまだあまりご存知ではない方も多いでしょうか。
まず統計学的なデータからいうと、20代の若いお父さんから生まれた子供のうち、自閉症である子の割合を基準とします。
すると、30代、40代とお父さんの年齢が高くなるにつれて、生まれてくる子供のうち自閉症である子の割合が高くなることがわかってきました。
これは母親の年齢は関係なく、母親が若くても父親が高齢だと割合は増えるようです。
つまり私たちのようなカップルにとっては、気になるリスクです。私が30代だから安心というわけではないということです。
なんと、60代のパパとなると、自閉症児が生まれる割合は20代のパパと比べて、2倍近くになるそうです。
しかも、先程も書きましたが、ダウン症のように事前に検査できるわけではありません。自閉症児は生まれてくるまで、さらには生まれてしばらく成長するまでわからない障害です。
子供を望むときに、きちんと覚悟が必要です。
もちろん、両親の年齢が若くても、障害児は一定の確率で生まれてきます。子供を授かろうとしている全員が、障害をもった子が産まれる可能性は考えておかなければいけません。
少し話がそれましたが、なぜ高齢男性だと自閉症児が生まれる確率が高まるのでしょうか?
高齢男性の子供で、自閉症児が増える理由
女性の卵子とちがい、精子は日々新しく作られているはずです。それなのに・・・なぜでしょうか?
これは癌などにもいえることですが、年齢を重ねるほど細胞が分裂するときに遺伝子のコピーミスが増えてしまいます。
また若い細胞でも遺伝子のコピーミスは常に起こっているのですが、すぐに修復してミスを引き継がないようなシステムになっています。この修復システムについても、年齢とともに精度が落ちてくるといわれています。
精子は1つの一次精母細胞が2回減数分裂(細胞分裂)をおこなって、最終的に4つの精子細胞になります。したがって、たとえ日々新しい精子がつくられていると言えども、加齢とともに精子をつくる過程の細胞分裂において、遺伝子のコピーエラーが増えるのです。
こうなると、精液中に含まれる精子の中に遺伝子異常をもった精子の割合が増えてしまいます。
これは実際にマウスやラットを用いた実験でも明らかになっており、科学的にも証明されているようです。
※個人的にはマウスやラットでの「自閉症」の定義はなかなか難しいのではないか・・と思っています。
というのも、この記事で紹介されていた実験では、ネズミたちの行動量の多さで自閉症の診断をしたそうです。つまり、落ち着きがなく「ちょこまか動くネズミ」の割合が、高齢の雄ネズミの子供に多いという結果がでたにすぎないということですね。
今後さらに脳の器質的な変化や、電気的なシグナル変化など、精密な検査をすすめていくことで、より正確な「自閉症」の研究データを出していく必要があるでしょうね。
高齢夫婦(カップル)の子供は、障害を持って生まれてくる確率が高くなる!?
以上、既によく知られている「高齢女性ではダウン症児の生まれる確率が高くなること」と、最近わかってきた「高齢男性では自閉症児の生まれる確率が高くなること」について詳しくみてみました。
このような結果からも、結婚年齢がどんどん高くなっていく昨今、高齢カップルは授かる子供のこともよく考えないといけません。
私も、年の離れた彼をもちますので・・考えないといけない一人です。
子供はいつ予定外に授かるかもわかりませんから・・・
子供を持ちたいと願っているカップルだけの問題ではなく、高齢カップルだけの問題でもなく、性交渉をも男女はいつ授かるかわからないという覚悟をもっておきましょう。