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【がんと生きる】がんを職場に伝えるとどうなるか?統計と実体験から

投稿日:2017-05-07 更新日:

働き世代が「がん宣告」をうけたとき・・・会社は?家族は?

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今月のダイヤモンドはがん特集です。私は、製薬メーカーにつとめており、抗がん剤の研究開発に携わってきた経験もありますし、会社の上司や、同僚が、がんを患ったときに家族や社内での出来事を見守ってきた経験もあります。

それらをもとに、今月の特集をまとめていきたいと思います。

 

「がん宣告」を受けたら、本人も家族もそして会社も、これまでの信頼関係が試される!?

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働き世代の人が「がん宣告」を受けたとき、何を思うのでしょうか?実際に経験した人しかわからないですよね。何を思うかは、その人の立場や生活環境にもよるでしょう。

私が、近くで見守った上司は、下のような環境の方々でした。

 

最近昇進し、部長から所長になったばかり。部下100人以上を束ねる責任の重い立場でした。

健康診断で食道がんの可能性があると言われ、精密検査の結果「食道がん」との宣告を受けました。

家族は奥さんと、中学・高校のお子さんが二人。

この時点で、社内の部下(約100人)の前で、しばらく療養に入ることが説明されました。がんとは言わず、「健康診断で体調面で心配なことが見つかったため」との説明でした。

私は上司とも時々お酒を飲みに行くような中であり、その体調不良が「食道がん」であることを知りました。お酒もたばこも好きな方でしたので、まあ自業自得だよといったことを言われていました。

治療は、抗がん剤で腫瘍を小さくしてから手術という流れに決まりました。見つかった時点ではこれといった体調不良があったわけでもないので、元気な姿のまま療養休暇に入られました。

しかし、抗ガン剤治療により髪が抜け、さらに仕事(現場)から離れたことで士気がなくなったこともあり、抗がん剤治療中に一度会社に来られた時の姿は別人になっていました。人事部との面談のために月に1度は会社に来られていたようでした。

偶然その姿をみて、私はショックを受けたのを覚えています。

さらに食道がんの手術はどちらかというと難しい部類であったことなどもあり、何か勇気づけたいと思いました。

そして部長の許可を得て、部下全員の笑顔の写真と一言メッセージを添えたアルバムをつくり、手術数日前に奥様に手渡しました。

また1週間に一度、社内で起こった楽しい出来事や、重要なことを資料にまとめて奥様に手渡しました。とにかく入院中は暇で仕方がなかったようで、ものすごく喜んでくれていたようです。

さらに最終的にその上司は退職されたため、アルバムは社員みんなの写真があって良い思い出の品になったそうです。

上司は手術は無事に終わったのですが、これまでのようなパフォーマンスができないということが退職理由でした。もちろん会社としては所長以外のポジションでも残って欲しいと言ったそうですが、退職の道を選ばれました。

しばらくは、ゆっくりするということです。家計は奥様がさせられていますが、それまでの生活とは比べ物にならないと思います。何せ大手メーカーの所長だったわけですから、相当な高給とりでしたからね・・・

昇進直後のまさかの転機に、人生なにがあるかわからないものです。

 

と、私の上司は「がん宣告」→「半年間の療養休暇」→「退職」のパターンをたどられました。

同僚で白血病を患った方も2人いました。しかし白血病は実は治療がうまくいけばほぼ社会復帰できる予後の良い腫瘍です。お二人とも、今は元気に職場復帰され、活躍されていました。

もちろん、無理は禁物で管理職などにはついていませんし、基本的にハードワークはなしといった働き方をされていました。

私の勤めていた会社は、非常に待遇も、療養中の支援も、復帰後のサポートも整っている恵まれた環境の例になると思います。

 

 

では、世間一般の働き盛りが「がん宣告」を受けたら、どうなるのでしょうか?統計データがのっていたので紹介したいと思います。

 

がんと診断されたとき、勤務先に伝えたか?タイミングは?

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がんと診断されたとき、おそらくまず初めに家族や近しい友人などにつたえることになるかと思います。

そのあと、伝えるべきかどうか悩むのが職場でしょう。

他の病気でもそうですが、これまで通り仕事ができなくなる場合、傷病休暇をもらったりしないといけない場合は診断書の提出も必要になりますし、伝えたという人が95%とほとんどですね。

また、伝えたあとは、今後の治療計画をもとに退職時期や休暇時期を相談し、その間の業務を他の人に引き継ぐ必要などもでてきます。

なるべく早く伝えるのがベストでしょう。

実際に、76%の人が診断後1週間未満で、会社に伝えたということです。そのほかの人も、1か月以内にはほとんどの方が伝えています。

 

3か月以上先になった人は、診断後、セカンドオピニオンを受けたり、治療方針が決まるまでに時間を要したためといった理由が書かれていました。やはり今後の見通しがある程度たたないと、会社に伝えたとしても会社も動きようがないですからね。

 

誰に伝えたか?

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では、誰に伝えたかというと・・・

やはり、一番目は自分の直属の上司という人がほとんどでした。ほかには一番近い同僚にまず伝えて相談したのち、上司にという人もいたようです。

部下や、人事部へは、上司から伝えてもらったというパターンが多いようですね。

 

伝えてよかった?職場の支援は?

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伝えてよかったか?という質問には82%の方が「良かった」と回答されています。

その理由は、職場の上司や同僚が、協力・支援してくれたからというものがほとんど。良くなかったと答えた人はいなかったが、「わからない」と回答した人の中には、「結果、退職となったから」や「うわさにされたから」といったつらい回答もありました。

 

その後は?退職?同じ会社で働き続けた?

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上のアンケートにもでていましたが、伝えたことによって退職となってしまった人もいるようですね。

統計的には、76%の方が退職せず同じ会社で勤務しているとのことでした。

退職したと言う人は24%で、女性に多かったということです。男性の場合は、実に92%が退職せず同じ会社で勤務しています。

女性の場合は、退職後に無職という人も18%と多く就業の難しさがうかがえます。

がんと生きる

以上、実際に「がん宣告」を受けられた働き盛りの方々のアンケート結果をもとに、職場への伝え方や伝えた後のことについて紹介してみました。

私の上司の場合は、退職してしまいましたが、多くの場合同じ会社で勤務を続けられているという結果に、安心いたしました。

また職場の支援も整っているところが多く、「伝えてよかった」という回答が8割以上というのも嬉しい結果ですね。

またその一方で、「がん宣告」を受けた結果、というよりも治療などのためにお休みしたり、体調を考慮して役職を降りたりした結果、収入が大幅に減少したという方も多いようです。

収入が減少した上に、がん治療には高額な医療費もかかりますから・・・生活が厳しくなるでしょうね。

家族がいればなおさらでしょうが、しかし家族がいるからこそ支えてもらってやっていけるということもありますので、気負わず前向きに頑張ってほしいと思います。

実際に「がん宣告」を受けて「がん治療」をうけている患者さんの約半数は抑うつ病にかかってしまうということです。

その理由の中には、職場に迷惑をかけているから・・・家族に迷惑をかけているから・・・といった悩みも多いようです。

せめて経済的な心配だけでもしなくて済むように、高額医療費控除や傷病見舞金など、利用できる支援は全て利用しましょう。

実際に宣告を受けてからでは、そのような支援について調べたりする余裕もないかもしれませんから、健康な時に知識として持っておくことをおすすめします。

※がん治療:支援制度

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今月号には、様々ながん支援制度についてものっていました。気になった方は是非購入してゆっくり読んでみてください。

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