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【製薬内資大手】武田薬品の社内ベンチャー「コーディア」が本格始動!

投稿日:2017-12-09 更新日:

武田薬品

こんにちは、Michiです。今日は製薬レポです。

武田薬品の湘南研究所内は、2016年からまさに大改革が行われています。

以前の記事(→【製薬会社のリストラ事情】国内最大手「武田薬品」が大規模改革 )にも書きましたが、大規模なリストラ、さらに安全性研究所などの研究の下流部門を本体から切り離したりと・・・なかなかの改革っぷりでした。

そして、人員整理して浮かせた経費は『社内ベンチャー』などの新たなプロジェクトに費やされています。

この度、武田湘南研究所内で社内ベンチャー『コーディア』が本格始動したとのことですので、そのあたりのことについてレポートしたいと思います。

 

【社内ベンチャー】武田薬品が立ち上げた『コーディア』の意義は?

改革

武田薬品は湘南研究所内の大改革の一つとして、社内ベンチャー『コーディア』を立ち上げました。

その存在意義は、武田本体では切り捨てられてしまった、疾患領域や治療メカニズムなどの研究開発をすすめていくというようなところにあるようです。

最近このような社内ベンチャーは、製薬会社に限らずさまざまな大手企業で設立されています。私の記憶が正しければ、大手電機メーカーなどが5年くらい前からやっていたので、その追随ですね。

これからピンチを迎える業界の手とも言えそうですが・・・

※なぜ社内ベンチャー事情について知っているかというと、私は2年前まで製薬会社の研究員でした。大手国内メーカーです。

ちょうど入社2年目の頃だったと思いますが、社内で大々的に『新規プロジェクト提案』のようなことが行われました。私はそのコンペで、まさに『社内ベンチャーの立ち上げ』を提案したんですよね。

その時に国内で『社内ベンチャー』を立ち上げていた会社が2社ほどあって、それがたしか電気系だったような。。。(記憶があいまいですみません)

結局私の提案は採用されませんでしたし、なんの反応もありませんでした。私がいた会社はもっと利益に直結しそうな(3年以内には成果がでそうな)提案にとびついていましたので。

でもここにきて、武田さんが社内ベンチャー立ち上げですよ!

私の提案は、まさに今武田薬品がやっていることそのものでした。あの時採用していたら、どの製薬メーカーよりも先に私の勤めていた会社が『社内ベンチャー設立』を大きくアピールできたのにと・・・と考えていました。

まあそんなことは退職した今はどうでもいいですが(笑)

しかしながら、武田薬品の最近の横暴な改革には賛否両論ありますが、私は第3者的な立場からみて『いいね!』と思います。

製薬会社はずっと、景気に左右されず安泰な業界と言われてきましたが・・・これからは大きく変わってきます。この時期に大きな改革というのは、絶対に必要だろうと感じています。

 

【コーディア】構成や今後の展望

では、話を戻して。

まだまだスタートしたばかりで、あまり知られていない『コーディア』の基本情報についてまとめておきたいと思います。

◆設立者:武田薬品の元研究者(6名)

◆代表:三宅洋さん(元:武田湘南研究所・癌研究所長のような立場の方)

◆出資:武田薬品、京大、三菱UFJ・SMBCのベンチャーキャピタル

◆研究領域:新規抗がん剤の研究開発(武田薬品とライセンス契約を結んだ化合物)

というのが、基本情報になります。

先ほども少し触れましたが、武田薬品本体では利益が見込めなかったり、様々な理由で切り捨てられてしまった化合物を引き継ぐというような形で進められるようです。

設立者は、もともと武田の研究員だったメンバー6名ですし、施設もこれまで通り武田の湘南研究所内の施設を利用できるそうです。

これまで通り研究できるという環境ですので、やりやすいと言えばやりやすいですよね。

ただし出資が、武田薬品だけでなく大手のベンチャーキャピタルも参加しているので、もし大きな結果を出したら、面白い展開になるなあと思います。

※ちなみに私が前職の製薬メーカーにいたときに提案した内容は、まさにこれだったんですよ!

ベンチャーへの出資は外部会社も入れること。そして結果が出たときは、すぐ本体に買収されないようにすること。その代わり、成果が出なかったときは本体に戻ることができるということ。(これは甘いですが・・・)

という風な提案をしました。まさにコーディアと同じような条件ではないですか!

 

【ブロックバスターを目指す】まずは武田薬品から譲り受けた分子標的薬で!

さて、コーディアのことに話を戻しましょう!コーディアはどういった目標をもって今後すすんでいくのでしょうか。

『コーディア』の代表となった三宅さんは、『目標はブロックバスター』を開発することとおっしゃっています。

ブロックバスターとは、これまでにない新たな治療アプローチなどで市場を開拓し、これまで費やした研究開発費を回収し、さらなる売り上げをあげる大型医薬品のことを言います。

オプジーボ

写真は小野薬品のがん免疫薬『オプジーボ』ですが、こういう薬をブロックバスターといいます。

2010年以降、最大のブロックバスターではないかと言われており、この新薬の登場は医療業界に大きな変化をもたらすことになりました。

いえいえ、医療業界だけではなく、もはや社会全体に大きな影響力を発揮しましたよね。

(たとえば薬価の問題もその一つです。オプジーボの登場でまさかの財政危機に直面してしまうことになるなんて・・・詳しくは、こちらの記事へ→【製薬会社】大リストラ時代が再び到来か?薬価改定の毎年実施が及ぼす影響

 

話を戻して、『コーディア』は武田薬品本体が見捨てた新薬の種を譲りうけるわけですが、当然大化けする可能性はあるでしょう。

ブロックバスターを目標に!というのも全く可能性がないわけではないと思います。

とくに抗がん剤の領域で、標的分子薬のCLK阻害薬は現在前臨床の段階にある化合物です。

前臨床とは、非臨床とも呼ばれる段階で、臨床じゃない段階のこと(人にはまだ投与できない段階)です。動物実験で安全性を確認している段階ですね。

前臨床で安全性が確認できれば、臨床試験に入ることになります。業界にいた人間として言えることですが、抗がん剤の安全性のもとめられるレベルはそれほど高くありません。

生活習慣病や、QOLのお薬(生活を向上させるための薬)と違い、抗がん剤は命に直結する薬ですので、多少の副作用は織り込み済みで進めることができるのです。

結局重要なのは、既存薬にいかに勝っているか、差別化ができるかという点ですので、効果があるかないかが何より大切です。

今後、前臨床から臨床に進んでいく中で、どういった適応症でせめていくのか、そのあたり三宅さんの手腕がとわれそうですね。

期待しましょう!

世界的にみれば、過去にはさまざまなベンチャーや小規模な製薬会社からブロックバスターが生まれています。

その小さな会社たちはどうなったかというと、売れたがために大手製薬メーカーに目を付けられ買収されてしまっています。

買収大好きなアメリカの巨大メガファーマ『ファイザー』は、それこそ多くの小さな会社をブロックバスターごと買っては巨大化していきました。

ブロックバスターが目標という『コーディア』は、その後の展開をどうみているのでしょうかね。

 

今日は、とりとめのない記事になってしまいましたが、社内ベンチャーの設立を提案していたが実らなかった立場としては、とにかく武田薬品から生まれたベンチャー『コーディア』の今後の動向には注目していきたい、という思いでいます!

また何かあれば追記しますね。

 

【参考:製薬会社に就職・転職したい皆様へ】

製薬会社への就職・転職には英語試験が必須!

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