【MRのリストラ・転職事情】コントラクトMRも需要減!
こんにちは、Michiです。今日は製薬レポです。
製薬会社の仕事には、営業、開発、研究、総務関連業務とさまざまな業務があります。
このうち、営業職は「MR(医薬情報担当者)」と呼ばれ、製薬会社の花形職種とされてきました。
しかし、全国のMR人数は2013年にピークを迎えて以降、急激に減少してきています。薬は使われてなんぼ、売れてなんぼの世界です。
それなのに、なぜ花形MRは減少が止まらないのでしょうか?今日は製薬会社のMR職のリストラ・転職事情についてレポートしたいと思います。
【MRとは】MRは今後、なぜ激減するのか?
まず、MRの仕事について簡単に説明しましょう。
MR職とは、一般メーカーでいう「営業職」に当たります。
しかしながら、扱う情報や営業相手が医師であることなどから、高度な医療情報を正しく説明する必要があるため、MR認定試験が設けられており、この試験に合格した者がMRとして薬の営業をすることができます。
この、MRという職種は、製薬会社の中では花形職種とされてきました。
というのも、MRは製薬会社の稼ぎ頭であり、超好待遇だったからです。
営業職ということで、他の業界からMRを目指す人も多く、その理由はなんといっても「お金」です。
また、入社後に半年ほど勉強する期間が与えられ、その後MR試験にさえ合格すれば良いため、出身大学や出身学部などは関係ありません。
病院や薬局等に出入りして不快な思いをさせないような清潔感と、会話力があれば、文理問わず採用してもらえます。そのため、新卒市場でもやはり人気が高いです。
こちらの記事にも書きましたが、そもそも製薬業界が高給です。
その中でもMRはさらに新人の頃から給与水準が高く、「高給取りになりたければ、製薬会社MRだ!」と言われてきました。
少し説明が長くなってしまいましたが、そんなMRさんの需要が近年急速に減っているのです。
医療産業の中で、今後最も需要がなくなると考えられている職種の第一位に選ばれてしまっています。
その理由は、
①製薬業界全体の収益減
②ネットやIT機器の普及
の2つが大きいと考えられている。順にみていきましょう。
まず1つ目。
これはMRに限ったことではないですが、特許切れや薬価改定などで、製薬業界全体の収益が大幅に下がることが見込まれており、どの会社も非常に危機感を持っています。
その中で、まず交換可能なのがMRということです。
社内でも有数の高給取りのMRをリストラし、アウトソーシングすることで、新薬が出るといった忙しい時期だけ大量のコントラクトMRと契約すれば、自社の社員として雇うよりも大幅なコスト削減ができるということです。
2つ目も重要なポイントです。
MRは、医師が診察に手術、学会参加など忙しく働く合間の、ほんの数分の隙をみて面会し、薬の情報を伝えるという大変な仕事です。
しかし、その大変さはMRの本分ではなく長時間の待機時間や、医師の御用聞きの面が大きいのです。
そこで、ネットやIT機器を駆使し、これまでMRが長時間待って伝えていた医療情報を、オンラインで医師に閲覧してもらえるような環境が整ってきつつあります。
その結果、医師はMRとの面会時間を設ける必要もなくなると同時に、MRがもたらす情報には価値を感じなくなってきています。
今後さらにIT関連の進化やAI活用により、MRの仕事は機械に置き換わっていくと考えられています。いつかはMRが不要になる時代もくるのではないか、という意見もあるようですね。
【MRの転職】正規MRもコントラクトMRも飽和状態
さて、先ほど1つ目の理由で「収益減による人員削減で、MRの外注化が進んでいるから」という説明をしましたが、そこで出てきた『コントラクトMR』について、少し説明したいと思います。
コントラクトMRとは、製薬会社の支援を行う企業団体(CSO,CRO)に所属するMRのことで、多くが元製薬会社に勤めていた女性MRさん達です。
その理由は、製薬会社の正規MRの場合、数年おきの転勤や、頻繁に遠方への出張などが発生するため、家庭との両立を考える女性MRには厳しい職場環境となるからです。
一方のCSO所属となると、勤務地が決まっていて、製薬会社から受注した仕事をこなすだけなので出張などもない場合がほとんどです。
そのため、家庭の事情で製薬会社を退職したMRさんが、コントラクトMRとしてCSOに勤務するという転職の流れができているのです。
しかし、このコントラクトMRも、すでに頭打ちの状態で新たな求人があるのは、人材不足の特定の領域経験者だけという場合も多くなってきています。
その特定の領域というのが、がんや中枢系です。
MRは不要になるかもしれないと予想され、多くのMRがリストラされた上に転職先もなくなってきている現状においても、一部の勝ち組は存在するというわけですね。
【MR生き残り】5カ条
では、先行きが怪しいMR職ですが、生き残る方法はあるのでしょうか。
最後に載っていた『MR処施術5カ条』をご紹介したいと思います。見えづらいので下記に記載しています。
・マニュアル通りではなく、考えて売る力があれば活路あり
・食い込めていればドクターマーケットにニーズあり
・高学歴、英語に堪能な若者は別業界、別業種を考えよ
・年配の管理職に転職先はないと思え
・降格、給与減でも無職よりマシ。しがみつけ
いや~、3つ目までは希望がありますが、下2つは厳しい言葉ですね。
総括すると、
・営業職以上の仕事ができるなら安泰
・30代までなら転職もあり
・40代以上の支店長などの管理職についていた人は転職も厳しいため、降格・給与減を受け入れて会社にしがみつく方が良い
ということになるでしょうか。
なお、他業種に転職する場合はこれまでとは全く働き方や生活を変えて、一からやり直すつもりで挑むべきだと助言されています。
というのも、製薬会社はやはり給与ベースが高く、何をするにも予算が潤沢です。そんな環境にいたMRさんは、コスト意識が総じて低くなりがちです。
また医薬品は薬価というものがあり、営業と言えども価格交渉などは一切しません。しかし他業種では、価格交渉が重要な仕事になります。そのため価格交渉の経験がないMRはまったく戦力にならないことが多いのです。
他業種の営業に転職を考える場合は、『営業やってました』という感覚は捨てて、『一から営業を学ぶ』という気持ちで転職をした方が良さそうですね。
【まとめ】製薬MRのリストラと転職
以上、MRのリストラと転職事情についてまとめました。
これまで製薬会社の花形として、多すぎるほどの給料をもらい優雅な生活を送ってきたMRさんも、転落人生が待っているかもしれません。
今はまだリストラをしていない会社も、今後さらにITが進化すると、いよいよMRが不要になる可能性も否定できません。
今のうちに生き残る方法を案じておきましょう。参考にしていただけると幸いです。
【参考:製薬会社に就職・転職したい皆様へ】
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