MICHIYOレポ

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健康・美容

【病気と親族トラブル】身近に医療従事者がいると安心?迷惑?【実例紹介】

投稿日:2018-07-31 更新日:

【家族と病気】

こんにちは、Michiyoです。今日は健康レポです。

私にはもう20年近く「躁うつ病(統合失調症)」を抱えている親族がいます。

その親族の治療方針のことで、最近トラブルに巻き込まれたのでレポートしたいと思います。

【統合失調症を発症している親族の環境について】

統合失調症を患っている私の親族は、20年ほど前に、子育てや家庭の悩みなどから眠れなくなり、幻覚や妄想で発狂したりという症状が出始めたようです。

(私はまだ子供だったため、後から聞いた話です。)

精神科に通院し、当時は「気分障害(うつ病)」との診断をうけ、睡眠剤や向精神薬を処方されていました。

それから10年ほどは、発狂したり、少し落ち着いたり、無気力になったり・・・を数年単位でずっと繰り返してきました。

子供だった私の目には、

「会うたびに痩せたり、太ったりするなあ」

「テンション高かったり暗かったりするなあ」

というくらいにしか思っていませんでした。

しかし、この20年の間に、精神疾患に対する理解も深まり、最終的には「統合失調症」という病名がつきました。

並行して、統合失調症によく聞くお薬も出てきたため、薬をしっかりと服用するようにという医師の言葉をきいて、服用するようになりました。

しかし、これで状況がよくなったかというと・・・ちがったのです。

その頃から、その親族は、首が硬直して動きづらくなっていったのです。

常に首がおかしな方を向いているので、周囲から見ても明らかに違和感があります。

そんな状態で5年くらい過ごしたころ、その親族の子供が結婚することになりました。

【親族のまわりにいる医療関係者について】

実は、この結婚が今回のトラブルのはじまりでした。

というのも、娘の結婚相手のお母さんが、薬剤師さんだったのです

薬剤師さんは、医薬品のスペシャリストです。薬の効果や副作用などについて、とても詳しい方です。

それまでは、その精神病を患っている親族の姉が看護師であり、姉の助言にみんな従っていました。

看護師と薬剤師、どちらも医療の専門家です。

さて、これまでは看護師の姉に相談していれば解決策を見いだせていたのに、薬剤師である婿のお母さんが異なる意見をいったら・・・

どうなるでしょう。

本人も含め家族の間に、治療方針などについて、迷いがうまれてしまいました。

その結果、なんと私のところに相談がもちかけられてきたのです。

私は、(立場上、身分の特定を避けるために正確にはお伝えできないのですが、)薬剤師より看護師より医学や医療に関することについては専門家という立場にあります。

親族に、医療関係者が3人という状況になりました。

実は、私はこれまでずっと親族の病気のことには何も言わず、ただ話をきくだけという立場を貫いてきていました。

というのも、看護師であるその親族の姉が、これまで全ての助言を行ってきていたからです。

私にとっては目上の方ですし、臨床の現場で何十年も看護師として勤めている人です。みんなが信頼していましたし、私はまだ未熟でした。

そのお姉さんは、しっかりと医師の処方する薬を飲み続ければいいという考えでした。

さて、新たに登場した、子供の結婚相手のお母さん(薬剤師)は、どんな助言をしたでしょうか。

その方は、親族の首の硬直を見て「これは薬の副作用だろう」と直感したのでしょう。「典型的な副作用の症状が出ているように思うので、あまり薬は飲まないほうがよいかもしれない」と助言したそうです。

治療方針について迷いが生じ、とうとう私にも相談がきたのです。

その統合失調症を患っている親族の娘で、今回結婚することになった子からの相談でした。

「結婚相手のお母さんが薬剤師で薬のことには詳しくて。首の症状は、薬の副作用だって言われた。精神病の薬って副作用がひどいの?」という相談内容でした。

薬の副作用について、私は薬剤師さん以上に詳しい立場です。

統合失調症の薬の作用機序と、そこから考えられる副作用、さらに添付文書の情報などを丁寧に説明しました。

その説明をきいて、娘は「首の症状は、完全に副作用だ」という確信に至ったようです。つまり薬剤師である結婚相手のお母さんの言っていることが正しいと。

そして薬はもう飲ませないという治療方針が固まったようです。

つまり、私が話した内容が治療方針をきめる決定打になってしまったのです。

しかし、私はあくまで専門家として一般論を述べただけのつもりでした。

その親族が実際にどんな薬を、毎日どれだけの分量で、これまでどれくらいの期間のみ続けてきたかなどといった情報は全く知らず、あくまで質問された内容に回答しただけのつもりだったのです。

統合失調症の薬として現在市場に出ているもので、「メカニズム的に考えられる副作用とはどういうものか」と「実際に臨床研究や市販後調査で出ている副作用(添付文書などの情報)はどういうものか」を伝えただけでした。

専門家として、もちろん間違ったことは話していまん。

しかし、私はその患者さんの担当医ではありません。

副作用かどうか、薬を飲み続けるかどうか、これらはその薬を処方した精神科の医師に、きちんと判断してもらわないといけません。

私は、この言葉を伝え忘れました。。

さて、この後どんなトラブルが起こったかというと・・・

これまで親族に唯一助言してきた看護師の姉が、「医師から処方された薬はちゃんと飲まないといけない」「医師が副作用と言っていないなら、副作用ではないと思う」と、きちんと薬を飲ませるように親族の家族に怒ったのです。

これに対し、家族は「〇〇のお母さん(薬剤師)や、Michiyoちゃんは副作用だと言ってた。」と反論しました。

その結果、看護師である親族の姉から、私のところに「どういうことだ」というような怒りの連絡がきたのでした。

【家族や親族への助言】注意点と苦悩

さて、ここでもう明らかなのですが・・・

今回の出来事の中で、私の最大の誤りは「これはあくまで一般論だ」ということを、何度も強調しなかったことです。

そして「この話を元に医師に相談してもいいけれど、副作用かどうかの判断や薬を飲むかやめるかの相談は絶対にかかりつけ医にしてね」という、最も重要な助言をし忘れたことです。

私は、まず看護師である親族の姉に、自身の至らなかった点を詫び、きちんと親族の家族に誤解がないように説明しなおすと伝えました。

そして実際に説明しなおしたのですが・・・

医療関係者3人に翻弄された親族の家族は・・・

もはやどんな話にも聞く耳をもってくれなくなってしまいました。

「病気の親族の状態は、毎日みてきた自分たちが一番よくわかっている。あなた達専門家より、もっと言えば主治医よりよくわかっている」

というようなことを言いだしてしまいました。

そして、私たち3人の専門家は、家族以外のものがこれ以上口出しはしないでおこうという結論にいたりました。

【まとめと補足】

さて、今回は親族の治療方針への助言についてのトラブル(実話)のご紹介でした。

大切な親族から頼られたとき、医療関係者はその相談に乗るべきなのでしょうか・・・

専門家としての立場での意見は、近しい人の前では一切封印すべきなのでしょうか・・

この一件から、結構悩みました。

私は会社でも専門家として社内教育・勉強会などをしている立場でした。難しい専門的な話を、わかりやすく話すということが、もともと得意です。

私に相談をしてくれた親族の子供は、私の説明をきいて「すごくよくわかった」と言ってくれました。

その結果がこのような事態になってしまったのです。

薬剤師、医師、臨床心理士、医学博士・・・とさまざまな職業はありますが、仕事内容は違えど、医療知識が豊富な医療従事者です。

病に罹患した家族や親族に対して、どこまで専門知識や経験を生かして助言をしたり相談にのったりしても良いものか、と考えさせられた出来事でした。

みなさまも、家族(親族)だからこそ慎重に対応しないといけないことには、十分ご注意ください!

※せっかくの機会なので、さらに掘り下げて考えていきたいと思います。

(ここから先は、あくまで私見です。全ての方がこの通りではないことをご了承ください。)

医療従事者といってもさまざま!それぞれの特徴について

今回のケースでは、3人の医療従事者がでてきました。

医療従事者ときくと、真っ先に思い浮かべるのは医師、そして看護師でしょう。

さらに薬を処方する薬剤師。

精神疾患についていえば、臨床心理士などもその道のプロであります。

同じ医療従事者でも、それぞれの学問的知識、仕事内容や臨床現場での立場や経験などから、実は治療等への考え方は大きくことなります。

【看護師の医療知識とは】知識や医療現場での立場

まず「看護師ってどの程度医療知識があるの?」ということについてです。

まずこれは千差万別です。本人次第ということもあります。

あくまで大学や看護学校等で学ぶ内容から、下記の知識は最低限習得しているはずです。

人体の構造と機能

健康支援と社会保障制度

基礎看護学

成人看護学

老年看護学

小児看護学

母性看護学

精神看護学

在宅看護論

看護の統合と実践

厚生労働省【看護師国家試験の施行】より

つまり、人体の機能や構造、疾病の成り立ち、社会保障制度についての助言はできるということです。

その一方、メインの医療知識はあくまで「看護論」を学んでいるにすぎないのです。

看護師とは採血や投薬といった医療行為は行いますが、これはあくまで医師の指示のもと、という条件下でのみできる行為です。

今回の出来事において、看護師である親族の姉の助言にも、その立場的特徴が非常に強く出ていると思いました。

「医師から処方された薬はちゃんと飲まないといけない」

「医師が副作用と言っていないなら、副作用ではないと思う」

これは看護師という職業から当然のことですが、全ての基準は「医師の判断」によるという考えが根本にあります。

【薬剤師の医療知識とは】知識や仕事内容

では、薬剤師はどうでしょうか。

薬剤師は、病院や薬局、ドラッグストアーなどで出会う機会が多く、こちらもまた医療従事者です。

薬剤師も大学で薬学の勉強をし、国家試験に合格した人のみに与えられた資格(職業)です。

どの程度の医療知識があるかというと、こちらも大学で学ぶ内容から、最低限下記の知識は習得しているはずです。

物理・化学・生物

衛生

薬理

薬剤

病態・薬物治療

法規・制度・倫理

実務

厚生労働省【薬剤師国家試験出題基準のうち「出題領域」】より

このように見ると、看護師が「人体の機能や疾病治療」についての総論を学ぶのに対し、薬剤師は「薬理作用」や「病態」「薬物治療」などの専門分野について詳しい知識を習得していることがうかがえます。

その一方で、医師や患者との接点、すなわち臨床現場に関する知識などは乏しいといえます。

看護師が臨床よりなら、薬剤師は基礎(研究)よりの知識が豊富だと言えるのではないでしょうか。

【臨床医の医療知識とは】知識や経験

さて、続いては医療従事者の本命ともいえる「医師」についてです。

医師は、みなさんご存知の通り「内科」「外科」「精神科」「整形外科」「眼科」といった具合に、様々な診療科に分かれていますよね。

そこで疑問に感じるのは、内科の医師は眼科についての知識は全くないのか?

整形外科の医師は精神科についての知識はどの程度あるのか?ということではないでしょうか。

まずは、これまでと同じく、大学での習得科目をもとに、医師である以上は最低限もっていると考えられる知識を挙げてみましょう。

<医学総論>

保健医療論

予防と健康管理・増進

人体の正常構造と機能

生殖、発生、成長、発達、加齢

病因、病態生理

症候

診察

検査

治療

<医学各論>

先天異常、周産期の異常、成長・発達の異常

精神・心身医学的疾患

皮膚・頭頸部疾患

呼吸器・胸壁・縦隔疾患

心臓・脈管疾患

消化器・腹壁・腹膜疾患

血液・造血器疾患

腎・泌尿器・生殖器疾患

神経・運動器疾患

内分泌・代謝・栄養・乳腺疾患

アレルギー性疾患、膠原病、免疫病

感染性疾患

生活環境因子・職業性因子による疾患

厚生労働省【医師国家試験出題基準】より

見ていただくとわかるように、医療(医学)に関する総論から各論まで、しかも全診療科について、最低限の知識は習得していることがわかります。

これまでの看護師や薬剤師とは、比にならないくらい学習範囲が広いですね。

では、実際の医師は全ての診療科に精通しているかというと・・・

知識はあっても、臨床現場での経験や、患者とのかかわり方などについては、専門の診療科に限ってのみであるのは否めません。

もちろん、救命救急医などのように、非常に幅広い知識と経験を有している医師もいます。

【それぞれの立場から考える】助言の特徴

このように、医療従事者といっても様々な仕事内容で、習得している知識や経験も異なります。

例えば、今回の出来事だけを例に考えても、その助言には大きな違いがあることがわかります。

姉である看護師は、「医師の判断に従おう」という助言をするのは当然でしょう。

子供の結婚相手の母である薬剤師や、医薬品(副作用)研究者(※医療資格も有しています)である私は、薬理学のプロとして、「薬のメカニズムや作用」さらに「注意すべき副作用」などを詳しく説明し、「副作用かもしれないので、いったん薬は飲まないほうが良い。」という助言をしています。

どちらも、専門家としての発言であり、決して誤った助言をしているわけではないと思います。

しかし、仕事として助言をするのと、近しい親族に助言をするのは、ちがうということですね。

【まとめ】医療従事者が家族に助言することについて

以上、今回の出来事を機に、医療従事者として家族や親族など、身近な人の病気や治療方針について助言することについて考えてみました。

結論として、今回のことに限って言えば全員が反省しないといけない点があるのではと感じています。

それは、

・助言の前に現状をしっかりと確認すべきであったこと

・助言後のサポートまで責任をもつこと(責任がもてる状況でなければ助言はしない)

です。

看護師の姉は、「医者の言うとおりに」という助言ではなく、「病院に行って医者に相談しよう」と言うべきだったでしょう。

薬剤師は、「副作用かもしれないから、いったん薬を飲むのをやめて、医師に相談しよう」と助言すべきだったでしょう。

病気のご家族をおもちで、治療について悩んでいらっしゃる方も多いのではないでしょうか?

病気のご本人も辛いですが、家族も苦悩が多いですよね。

私の経験が少しでもみなさまの参考にしていただけますと幸いです。

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